俺は、俺を救ったんや。
気づいたら、いまが一番ラクやった。
誰かにすごい言われたわけやないし、 賞もらったわけでもない。
でもな、俺の人生の中で、 「自分で決めて、自分で歩いた」って 胸張って言える今が、いちばん生きやすいんや。
誰にも救われへんと思ってたあの頃
「鉛筆じゃないと覚えられない」 そんな謎ルールがある家庭で育った。
シャーペン使ったら怒られる。 学校から帰ってきたらすぐ勉強。 晩メシ中も問題集。
あれは勉強やない、ただの支配やった。
社会に出てからも似たようなもんや。 就職氷河期。
どれだけ履歴書出しても落とされ、 やっと決まった会社は、 朝から晩まで怒鳴り声と過労死ライン超えの残業。
「生きてるだけでしんどい」 ほんまにそう思ってた。
転機は、自分で“選んだ”ことやった
環境に従ってたら、人生終わると思った。
だから俺は、大学辞めて専門学校に入り直して、 技術を身につけて、フリーランスになった。
保証なんてなかった。 でも、クソみたいな会社に人生捧げるよりマシやった。
自分の感覚を信じて、自分のスタイルを作った。
夜に作業して、朝ちょっと寝て、 クライアントとやり取りしたら、 自分のペースで散歩して、 自分のタイミングでココアを飲む。
「環境が俺を壊すなら、俺が環境つくったるわ」 ほんま、それだけの話や。
ようやく“呼吸できる場所”を手に入れた
noshの少なめご飯で、腹いっぱいになるのが不思議やった。
ペットボトルはベッドの下。 ココアはいつでも作れる。 社長イスであぐらかきながら、静かに考えごと。
誰にも邪魔されへん。 耳栓も要らん。 電話も鳴らん。
正社員時代のデスクは、 キーボード以外置けへん狭さで、 OAチェアはギシギシいうてた。
いまは違う。 俺が選んだ、自分の基地や。
俺が、俺を救ったんや。
誰も助けてくれへんかった。 でも、自分だけは諦めんかった。
何度も倒れて、何度も「もう無理」って思って、 それでもまた起きて、ここまで来た。
今こうして呼吸できてるのは、 俺が俺を見捨てへんかったからや。
いま目の前にある、 コーン茶とルイボスの湯気。
自分の好きなもんに囲まれて、 自分のペースで生きてるこの日常。
それは、 誰かに与えてもらったもんやない。
俺自身が、俺を救った結果なんや。
ありがとう、昔の俺。 諦めんかった自分に、いま俺が救われてるで。
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